

前職は銀行員。現在は幼稚園の先生という銀行とは
一見、真反対にあるような仕事についている母。
普段聞く機会のない仕事のこと、大切にしている
ことをこれを機に聞いてみたいと思いました。
どのような「きっかけ」があって銀行員を目指
したのか、そしてどのような「転機」により
今の仕事に転職したのか聞いてみました。


インタビューされる人
母
名前:ふじた なるみ
年齢:50歳
趣味:ヨガ・ピアノ
お話しすることが好き
インタビューする人
私
名前:ふじた さえ
年齢:20歳
趣味:音楽を聴くこと
人見知りでマイペース

私 | じゃあ、これからインタビューを始めさせていただきます。よろしくお願いします。早速ですが今はどんなお仕事をされているんですか? |
母 | 職業は保育士をしています。だいたい40歳の時からはじめました。 |
私 | 結構年齢的に遅くから保育園で働くようになったんですね。それまでは何の仕事をされていたんですか? |
母 | 前の仕事は銀行員でした。銀行はだいたい20年近く続けてたかな? |
私 | えー、銀行員から保育園に転職ってなかなか珍しいですね。なんで銀行員になりたいと思ったんですか? |
母 | 大学生の時代バイトしていて、その時接客というか人と話すのが楽しいって思ったんです! |
私 | そうだったんですね、確かファミレスでバイトしていたんですよね? |
母 | そうそう、スカイラークでフロアの仕事していました。注文取ったり、お料理出したり、片付けたり。 |
私 | そこでお客さんと話している時、楽しいなってなったんですね。 |
母 | そう、でもそれ以外もいろんなバイトしていました。なんていうんだっけ?立ち飲みビール? |
私 | ビアガーデンかな? |
母 | そうそれ!とかコーヒ売ってたり、結婚式場でバイトしたり |
私 | そんなにバイトしてたなんて知らなかった! |
母 | そうそう、色んなバイトを大学の子としてました。バイト先はサークルみたいで今でもバイト仲間とは仲良いいんです。 |
私 | いいな!お客さんだけじゃなくてバイト先の人ともコミュニケーションを培ったってことなんですね! |
母 | そうそう、あとはベースで英会話してたのも話すのが楽しくなったきっかけかな! |
私 | ベースっていうのはどんなところなの? |
母 | 横須賀にある米軍基地のこと!それが地元の近くにあって。海外の人とも、ものおじせず話せるようにそこでなったの |
私 | すごくいい経験ですね! |
母 | あとはやっぱり結婚しても働き続けたいと思ってたので長く続けられる仕事が良くて。家族は農業関係が多かったんだけどおじさんに銀行で働いてる人がいて、その人が色々教えてくれたのも銀行に興味を持ったきっかけかな |
私 | 確かに幼稚園よりも安定しているイメージあるかも。そこで銀行っていう道もあるんだって思ったんだね |
母 | そうそう、あとやっぱり福利厚生が整っている会社に就職した方がいいかなって思った。 |

私 | そんな経験もあって就職した銀行での仕事はどうでしたか? |
母 | 最初の方は窓口をしていて口座を作ったり、そのあと子供が生まれてからはお客さんに投資信託や保険を売ってました。 |
私 | そうだったんですね!銀行に入ってこれは良かったなって思ったことはありますか? |
母 | お客さんも年齢の幅広くて、たくさん色んな人と接することが出来るのでそれが大変だったけどすごく勉強になったかな。 |
私 | 確かに幼稚園に比べて色んな人がいそう。でもどうして転職したんですか? |
母 | 銀行のお仕事はそのお客様にあった商品を紹介して感謝されることはやり甲斐だったんだけど、ノルマがあったり準備や事務処理があったりで帰りが遅くなっちゃて |
私 | そうだったんですね |
母 | やっぱりどうしても会社の利益のためにしてしまう事もあって、ノルマを達成していくために仕事をしているのではという疑問が湧いてきたんです |
私 | わーそうだったんですね。確かに好きだったコミュニケーションとは違うのかな? |
母 | うん、あとお客さんも幅広くて特にお年寄りの方が多かったんですが中々伝えるたり相談にのることが難しいこともあって |
私 | うんうん |
母 | 会社のルールで何かを説明する時、自分で描いて説明したり自分の言葉で伝えすぎないで、ある程度のマニュアルがあってそれに沿って説明したり会社のパンフレットや資料を使って説明しないといけなかったのが苦労した |
私 | それはなかなか大変そう... |
母 | 7時8時とかだんだん帰ってくるのも遅くなってしまって、ある日帰ってきたら娘がもうママが早く帰ってこないなら学校行きたくない泣いてしまったんです |
私 | 私そんなこと言ったかな?確かにひとりでずっと留守番してたり、おばあちゃんがたまに来てくれた記憶はあるな |
母 | 仕事に対しての積み重なっていったモヤモヤあったし、この出来事で転職しようって思いました。 |
私 | なるほどそれが転職する1番のきっかけになったんですね |
母 | うんうん。幼稚園で働くようになってからは早く帰れるようになって5時には家に着いていたし、夏休みとか長期休みも一緒になったから一緒にいる時間も長くなったかな |


私 | 転職ではなんで幼稚園で働くことを決めたんですか? |
母 | もともと大学時代は保育系の短期大学に通っていたんです。だから資格もあって |
私 | 確かに保育園の先生って資格必要だもんね。資格持ってると働きやすいのかな? |
母 | うん、あと転職を考えていると学生時代の友達に話たら、友達が働いている幼稚園を紹介してくれたの |
私 | そっか、大学時代の友達は保育関係多いもんね |
母 | その人が働いている園だから職場の環境とか例えば子供が病気になった時休みやすいとか職場の人たちの人間関係のことを実際に詳しく聞くことができたのでもうそこにしようって決めました |
私 | じゃあ条件がいいというか、環境に恵まれていたんですね |
母 | はい、すごく環境はよかったです。ただ給料がちょっと安かったっていうのが... |
私 | 銀行と比べてしまうと安く感じますよね |
母 | はい、どうしても |
私 | 幼稚園ではどんなことをしているんですか? |
母 | 今まではパートでクラスの副担任として子供のサポートをしていました。子供も高校生になったし社員として働きたいと思って、5年前からその幼稚園の社員になりました。 |
私 | うんうん |
母 | 今では3歳児のクラス担任をしていて、例えば外遊びや工作したり、本とか紙芝居読んだりして、初めての集団生活に慣れ、幼稚園生活を楽しく過ごせるようにしています。 |
私 | 幼稚園の仕事はどうですか?銀行と違うところとかありますか? |
母 | 幼稚園生が何をしたら喜んでくれるのかなっていうことを自分で考えて工夫して伝えたりできることかな |
私 | 銀行だと自分で何か描いて説明しちゃいけないとかあるし、幼稚園だと自由になっていったんですね |
母 | それで子供たちが喜んでくれるのを直接観れるのがやり甲斐です! |
私 | なるほど |
母 | 純粋に子供のために何をしようか実践できて反応見れることも嬉しいポイントだな! |
私 | そこでこれが本当にやりたかったことなんだなってことなんだなって気づいたんですね |
母 | うん、自分で試行錯誤して考えたことを子供が楽しんでくれるとやり甲斐を感じます。 |


私 | 逆にここは大変だなっていうポイントはありますか? |
母 | 今のクラスはオーストラリアのハーフの子がいたりインド人の双子の子がいたりと海外から来て日本語がわからない子がいるのでその子たちにも伝えるチャレンジをしています。 |
私 | 確かに日本語が話せないってなると難しいですよね。どんな工夫をしているんですか? |
母 | 例えば言葉だけじゃなくて絵を使って説明したり、ジェスチャーや実際にやって見せて説明してます |
私 | なるほど、みんなが理解しやすいように色々試しているんですね! |
母 | インド人の子は英語しか話せないので最初は英語で話をしていたんですけど、その子が好きだった本の一つに恐竜が出てくる本があって、 |
私 | うんうん |
母 | その本を”Dinasor”って言いながら本を読んでいるのをみて同じクラスの日本人の子達も英語に興味を持って”Dinasor”ってすぐ覚えたり、みんなが英語に興味を示し始めていい影響になってもいます。 |
私 | みんなにもいい影響があるんだね!子供ならすぐ覚えられそう! |
母 | あと他にも父兄とのコミュニケーションをとることも大切にしていて特にインド人のお母さんは英語しかわからないので幼稚園のお便りも翻訳したり、日本の文化の説明も一緒にしたりとどう伝えるか試行錯誤しています。 |
私 | そのまま翻訳しても知らないと伝わらないこと多いですよね |
母 | うんうん、でもそれも楽しいことの1つです。 |
私 | じゃあ最後にこれから頑張りたいと思っている事があれば教えてください |
母 | 引き続きコミュニケーションを通じて幼稚園のみんなが幼稚園大好きになってくれるように試行錯誤して頑張りたいと思います! |
私 | 応援しています!頑張ってください!今日はありがとうございました。/td> |
母 | ありがとうございました。 |